[ダイアリー] 生産中止の危機にあった文房具、クラウドファンディングで復活させる
#18
ルカラボ・メイカーの
ダイアリーのクラウドファンディング、成功しました。
ストーリーの3行まとめ
- ルカラボは、文房具とIPグッズを主力とするブランドです。販売量が徐々に減少していた代表商品「プランダー」の復活を目指し、wadizでのクラウドファンディングに挑戦しました。
- プランナーとカレンダーを組み合わせた「プランダー」は、スケジュール管理と記録を同時に必要とする会社員や妊婦のサポーターから支持され、累計1億ウォン以上の資金調達額を達成しました。
- wadizの「ネクストブランド」に選定され、全方位的な支援を受けながら、様々なIPグッズを制作し、クラウドファンディング成功に向けた情報を得ています。
PART 1. 文具市場におけるルカラボの成長
ルカラボ、15年間にわたり多彩なポートフォリオを築く
ルカラボのアン・ヒラ代表と代表製品「プランダー」
Q. こんにちは。ルカラボとメイカーについてご紹介いただけますか。
こんにちは。ルカラボのアン・ヒラ代表です。ルカラボは創業15年目のデザイン文具ブランドです。現在は、キャラクターやコンテンツ分野のIP(例:ケアベア、マシュマロ、クッキーラン、キングダーランド)グッズを専門とする会社へと事業を拡大しています。コレクションしたくなるほど魅力的でありながら実用的なグッズを、多様な消費者のニーズやトレンドに合わせて企画・制作しています。
ルカラボから発売された多彩なコンセプトの製品たち
Q. 文具市場で15年間、多様なニーズに合わせた製品を開発し、事業を継続してきた秘訣を教えてください。
ルカラボの社員の中には、若くてセンスの良い方、つまり当社の顧客層と重なる方が多くいます。そのため、チームメンバーが目指す方向性を尊重し、水平的なコミュニケーションが図れる社内文化を築くよう努めています。全社員が集まる会議を毎週開催し、デザイン案を一緒に確認しながら、多くのコメントを交換しています。
また、一人ひとりの個性を発揮できるよう、「1人1プロジェクト」を原則とし、デザイナー1人が1つの商品の企画から開発まで一貫して担当しています。そうした取り組みのおかげで、ルカラボも長年にわたり古びることなく、常にトレンドを維持しながら多様な製品を開発できているのだと思います。
PART 2. 発売から9年を経て挑んだ初のクラウドファンディング
プランダー、生産終了の危機を乗り越え、wadizで生まれ変わる
卓上カレンダーと週間プランナーを融合させた「プランダー」/iPadスタンドからインスピレーションを得て、会議の際はダイアリーとして、デスク上では卓上型として活用できる。
Q. ルカラボの代表商品といえば、やはりプランダーが真っ先に思い浮かびますが、プランダーはどのようにして開発することになったのですか?
10年前、B2B販促物担当の方から、「新しい形のカレンダーを開発してほしい」というコメントをいただきました。その言葉を聞いて、ふと会社勤めの頃、不便に感じていたことを思い出したんです。会議に入って、手帳に書いた内容をわざわざカレンダーに書き写していた記憶があったんです。これを解決する製品があればいいなと思い、悩みました。そこで、プランナーとカレンダーを融合させた製品を企画しました。形状はiPadスタンドからインスピレーションを得ました。そうして当初はB2B向け納品用として製品を準備しました。
ところが、作ってみると、これまでにない製品だったので、B2Cとして発売しても売れるのではないかと思えたんです。すぐに2,000部を製作して教保文庫のホットトラックスで販売したところ、完売しました。確かに市場性があると判断できました。「プランダー」は、ルカラボがカレンダーと手帳の分野に本格的に進出するきっかけを作ってくれた、ありがたい商品です。
Q. プランダーを発売してから9年目になる年に、wadizでのクラウドファンディングに挑戦されましたね。そのきっかけが気になります。
wadizには、プランダーに関心を持ってくださるターゲット層が多く、プランダーの強みを鮮明にアピールできるプラットフォームだと考え、挑戦しました。
実はルカラボは文具市場ですでに高い認知度を築いており、それだけ多くの方々に愛されていました。しかし、プランダーはかなり前に発売された商品であるため、最近では既存の販路での販売量が少しずつ減少しており、生産中止さえ検討するほどでした。
最近、オンライン・オフラインの文房具ショップ(例:テンバイテン、ホットトラックス、アートボックス)の主な顧客層は10代~20代前半が多いようで、プランダーを主に注目してくださるターゲット層(例:会社員、妊婦)とは合致しませんでした。一方 wadizには様々な年齢層のサポーターがいる場所なので、プランダーが注目されやすい仕組みになっていると思いました。
妊婦のサポーターが投稿したルカラボ「プランダー」のレビュー
また、プランダーは機能が核心ですが、オフラインや一般的なオンラインショップで販売する際、注目を集めたり強みをアピールしたりするのが難しく、いつも物足りなさを感じていました。しかし、wadizでは サポーターの方々が商品詳細ページに費やす時間が6分以上もあるそうです。サポーターがストーリーをじっくり読んでくれれば、プランダーの良い点も伝えられ、私たちの努力に見合った報酬が得られるだろうと思いました。幸い、最初のクラウドファンディングは良い結果につながり、新規顧客の流入も増えました。wadizでのクラウドファンディングを通じて良い成果を得ることができ、プランダーが再び新たな息吹を吹き込むことができました。
Q. 年末に販売量が多い季節限定商品をwadizで発表した際、どうでしたか?
季節商品は通常、公開時期が決まっています。手帳なら9月から10月ですね。その期間には、すべての業者が同時に競合することが多いです。一方、クラウドファンディングはそれより早い時期に商品を公開できるため、より強い注目を集められるというメリットがあります。
また、手帳は通常、製作をすべて終えた後、決められた期間内に売れるのを待つしかありません。wadizでは、製品が100%完成していなくても、開発・製作の過程でプロジェクトを公開できるため、サポーターの反応を事前に確認できます。その際に得られた改善点をリアルタイムで反映できるほか、需要を予測することもできるため 文房具を扱うブランドにとって最適なプラットフォームだと考えました。

Q. 2023年「プランダー」プロジェクトの募集金額は約5,000万ウォンです。このような成果を達成できた要因は何だとお考えですか。
プランダーは、プランナーとカレンダーが融合した新しい形態の製品であるため、多くのwadizサポーターの方々が関心を寄せてくださったのだと思います。通知登録期間中にPDと協議し、メタ広告も実施しましたが、その効率は非常に良かったです。 多くの方にプロジェクトが知られ、高い広告効率が通知登録数につながりました。結論として、サポーターの皆様のニーズとプロジェクトのストーリーが一致し、多くの方がクラウドファンディングに参加してくださったのだと思います。
プランダーの差別化ポイントを最も明確に表現したクラウドファンディングストーリー
Q. プランダーのプロジェクトのストーリーは、社内で直接作成されたそうですね。
ルカラボでは、各部署から担当者を選出し、TFT(タスクフォースチーム)としてプロジェクトを進めています。「プランダー」プロジェクトも同様に、担当MD、デザイナー、オンラインコンテンツチームのメンバー、制作者の計4名が担当者となっています。 デザイナーとMDがプランダーの商品を企画・開発した後、制作担当者がプランダーを実物として形にしました。その後、MDチームがストーリーに盛り込むべきセールスポイントや制作過程をオンラインコンテンツチームに共有し、オンラインコンテンツチームがストーリー制作のための撮影からデザインまで全て行いました。このように、各部署の担当者が協業してストーリー制作が行われました。もちろん、wadizのPD様からも積極的にコメントをいただき、それを基にストーリーを完成させることができました。
ルカラボのクラウドファンディングストーリーの一部
Q. PDからはどのようなコメントをいただきましたか?
プロジェクトのタイトルについてコメントをいただき、本当に大きな助けになりました。プランダーが持つ強みのうち、どの部分を強調すべきかについて話してくださったり、具体的な数字を挙げるのが良いといったコメントをいただき、サポーターの皆さんの目を引くタイトルを完成させることができました。
また、ストーリーの構成についても大変助かりました。当初は過去のプロジェクトのレビューをストーリーの下部に追加する予定でした。しかし、PDさんのコメントを聞き、レビューをストーリーの上部に配置しました。プランダーのプロジェクトを初めて知るサポーターの方も、ストーリーの上部で良い口コミを目にすることで信頼感を抱き、ストーリーに没頭してくださったようです。
ルカラボ社内では、一般的なECサイトの商品詳細ページを多く制作してきたため、wadizで注目を集めるストーリーを作ることに慣れていませんでしたが、PD様のおかげでストーリーを成功させることができました。wadizでプランダーを紹介するために作成したストーリーが、どの商品詳細ページよりもプランダーの強みを鮮明に際立たせたと感じており、自社サイトや他のショッピングモールでも、wadizで披露したストーリーを基に少しずつアレンジしています。
Q. プランダーの強みを詳細に盛り込むために、ストーリーを作成する際、特にどのような部分に心血を注がれたのか気になります。
今年、プランダーには10年ぶりに改良された点がありました。昨年のリワードとの違いをストーリーで強調しようと努め、軽量化された点もアピールしようとしました。その他の基本仕様は昨年と似ているため、プランダーを毎年ご愛用いただいている方々のレビューを通じて、共感と信頼を築けるようにしました。来年は、今年のプロジェクトでいただいたレビューを丁寧に製品に反映し、品質を向上させて、それをストーリーで強調していきたいと考えています。
ブランドを最後まで応援するwadizサポーター
Q. 今年のプロジェクトで品質上の問題が発生し、対応中だと聞いています。
その通りです。感謝の気持ちと申し訳ない気持ちが絶えず湧いてきます。品質とデザインに関しては多くの方から信頼をいただいていましたが、不測の事態が発生してしまいました。毎日レビューを確認し、サポーターの皆様の立場に立って、迅速に解決できるよう努めています。
不良品を受け取ってがっかりされているはずなのに、むしろ「迅速に対応してくださってありがとうございます」「頑張ってください」と、共感と応援の言葉を寄せてくださる方がいらっしゃいました。こんなお言葉をいただいていいのだろうかと思うほど、本当に感謝しました。また、私たちもまだ昼夜を問わず原因を特定している最中ですが、不良品を受け取ったサポーターの方の一人が、7つの要因に分け、きめ細かく分析して投稿してくださいました。 お時間を割いて丁寧にコメントを寄せてくださり、本当に感謝しています。応援してくださる方もいれば、辛くも指摘してくださる方もいらっしゃいますが、私たちを信じて選んでくださったすべての方々に、一日も早くお応えしたいという思いがますます強くなりました。
不良品の問題に迅速に対処するために掲載したルカラボのお知らせ
Q. プランダー・プロジェクトのために長い間準備されてきたはずですから、残念な気持ちも大きかったと思います。
10年間「プランダー」を制作する中で、中綴じの品質は常に良好だったという理由から、中綴じよりも表紙の色や品質の調整・検品に集中していたため、問題が発生してしまったようです。私たちが中綴じをしっかりと確認できず、サポーターの皆様にお届けする前に手を打てなかったことを、申し訳なく、残念に思っています。
本文用紙も前年と同じ坪量と材質を使用していたにもかかわらず、「文字が透けて見える」というコメントが圧倒的に多かったことから、やはり用紙の品質に問題があったようです。もちろん、現在、様々な角度から原因を究明しているところです。 現在はまず、交換をご申請いただいた皆様に、新年に合わせてできるだけ早く新しく生産した製品をお届けできるよう、全社員で尽力しています。プランダーを愛し、私たちを応援してくださるすべての方々に、来年はより細心の注意を払い、高品質なプランダーをお届けしなければならないと決意しています。
PART 3. クラウドファンディング以上の未来を描くまで
「ネクストブランド」、メイカーの成長を全方位的に支援

Q. wadiz・ネクストブランド*に応募されたきっかけは何ですか?
wadizとパートナーシップを結べ、様々なIPグッズに挑戦できそうだと考え、応募しました。wadiz内にIPクリエイターチームがあることを、wadizパートナーズの投資チームを通じて紹介されました。先ほどお話しした通り、私たちは現在IPに注力している状況ですが、wadizがそのようなメイカーを探しているということで、お互いにとって良い機会になると考えました。
* wadiz ネクストブランド:メイカーの持続的な成長のために、wadizが提供する様々なインフラの特典や資金支援を行うプログラム
wadizネクストブランドの詳細はこちら(クリック)
Q. ネクストブランドに選定されてから、ルカラボが得たメリットについて教えてください。
「ここまで手厚くしていただいていいのかな」と思うほど、全方位的にサポートを受けています(笑)。まず、私たちが望んでいた通り、 IPクリエイターチームとのコラボレーションを多く行っています。『マビノギ』の加湿器はもちろん、国民的ウサギ「ベニ」のパジャマ、ドラマ『キング・ザ・ランド』、ウェブ小説『暗い海の灯り』などのグッズを制作しました。
また、wadizを最大限に活用できるよう、多くの情報をいただきました。気になることを尋ねると親切に説明してくださり、ルカラボのプロジェクトに合った広告の提案もたくさんいただきました。特に、私たちに不足していた部分、つまり独自にメタ広告を大規模に展開するようなパフォーマンスマーケティングが苦手だったのですが、本当に助かりました。
wadizのクラウドファンディング講座、クラウドファンディング成功事例、プロジェクトのノウハウを一挙に確認できる「メイカーセンター」
Q. wadizネクストブランドに挑戦するメイカーの皆様に、ルカラボの選定ノウハウをお伝えいただけますか?
まず、wadiz担当者の方と緊密にコミュニケーションを取り、メイカー向けの様々なwadizチャンネル(例:wadizスクール、メイカーセンター)を活用して、クラウドファンディング成功の実績を築くことが重要です。wadizの料金プランを通じて出会った担当者の方*と積極的にコミュニケーションを取りながら、どうすれば多くのサポーターの方にリワードを効果的にアピールできるかを考えました。それがプロジェクトの成功につながりました。
また、「ネクストブランド」審査では、会社が描くロードマップを客観的な資料で示すことができなければならず、それを忠実に実行する実行力も必要です。私たちはIP専門企業へと転換するため、wadiz担当者とのやり取りを基に、会社紹介書やIR資料を作成しました。それらの資料に沿って計画通りに進め、実行力を示すこともできました。 wadizと私たちのブランドが協力すれば、どのような相乗効果が生まれるかを考え、共存共栄できる方向性をアピールしました。クラウドファンディングの成功実績があり、客観性を保ち、綿密に準備すれば、ネクストブランドに十分に選定されるはずです。
Q. どのようなメイカーに、wadiz「ネクストブランド」への応募をお勧めしますか?
実は、世の中のすべてのメイカーが応募すれば良いのではないかと思っています(笑)。wadizは最近の消費トレンドと密接につながっていると感じます。サポーターと積極的にコミュニケーションが取れるし、ブランドのSNSフォロワーが少なかったり、顧客との接し方がよくわからなくても 差別化された製品であれば、多くの方に自社製品をアピールできる場所がwadizんです。そうして「ネクストブランド」に選定されれば、wadizの担当者の皆様から様々な情報を得てサポートを受けることができ、クラウドファンディング成功への道に翼がはえることでしょう。
主力商品1つで成功できるwadizクラウドファンディングに挑戦してみませんか!
Q. ルカラボが考える、最近の文具市場のトレンドについて教えてください。
文具市場は本当に急速に変化しています。個人の好みが多様化し、それに伴って消費者層も細分化されてきています。誰が、なぜ、どのように作ったのかという点も重要なトレンドの一つだと思います。そこで、私たちも来年の新商品企画において、ターゲットとなる消費者層をさらに細分化し、それぞれの好みに合った高度な文具を開発できるよう準備を進めています。品質とデザインは当然のこととして、価値と真心が込められた製品が人気を集めるのではないかと考えています。
Q. ルカラボの今後の計画や目標についてもご紹介いただけると嬉しいです。
今後、ルカラボはIPグッズ専門企業としての地位を確立していきたいと考えています。自社IPである「ルカベア」を採用した商品として、最近歯ブラシホルダーを発売しましたが、今後も様々な商品を準備しています。また、自社ブランドIPである「スクラップ・ザ・モーメント」ラインを「エス・ザ・モーメント」というブランドに転換し、リビング・雑貨・ファッション分野へと拡大する予定です。
もう一つの目標は、ルカラボ傘下の様々な文房具ブランドの品質を保証するブランドになることです。今年から、ルカラボで生産される製品には、正規品認証マークのようにルカラボの公式ステッカーを貼って出荷することになります。ルカラボなら安心して購入できるという信頼を、消費者の皆様に提供したいと考えています。
2023年プランダーのリワード構成では、内容や数量に応じて割引率を差別化し、1人用、友人・恋人へのプレゼント用、家族へのプレゼント用、団体向けプレゼント用といったリワードを用意しました。
Q. 最後に、wadizでの文房具クラウドファンディングを準備されている方へアドバイスをください。
一つの商品に集中して品質を高め、 本当に必要なリワード構成で準備することをお勧めします。プランダーのプロジェクトも、リワードはプランダー1点のみですが、数量と割引率に差をつけてリワードを構成しました。
煩わしくなくシンプルだからこそ、サポーターの皆様にもより好んでいただけたのだと思います。核心となる製品一つに集中したストーリーテリングを、ぜひ検討してみてください。
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インタビュー対象者 アン・ヒラ代表文ナム・ヒョンソル編集ハン・ジヘ
